国内企業の求人募集は厳しいものの海外企業も視野にすべき求職者
デフレ不況色の特に強まってきたリーマンショック以後、国内の輸出型企業は円高による逆風にもがき苦しんで事業所の海外移転に向かった企業、事業の縮小や事業所の閉鎖などを行った企業など様々ですが、我が国全体としては市場の縮小により雇用環境は一層厳しくなってしまいました。従来は我が国のお家芸だった白物家電やITあるいは半導体企業も業績の悪化に見舞われて、求人募集するどころか大規模な従業員の削減に乗り出した企業が何社も表れました。このような経済状況で求人数は大幅に減少したため大学卒業生も卒業までに就職口を得られない新卒者が今年も大量に発生しそうな様相を呈していますが、中には海外展開に活路を見出した、技術力のある中小企業もあって、バイリンガルで優秀な学生を採用する良い機会と考えて求人数を増やしている企業もあるのです。
従来からみられる大企業志向一辺倒の学生ばかりでなく、自分のやりたい目標を実現できるか否かが企業の知名度や規模で決まることでないことに目覚めた学生が多数表れてくれることを期待したいと思います。国内へ留学している東南アジアからの卒業生が日本語と異文化における考え方をマスターして日本企業で海外展開を図ろうとする先進的な企業に就職し、母国と日本の両方で活躍していきそうな様子を直視してもらいたいものです。日本の若者も海外留学生と全く同じように海外企業にもっと積極的に職業を求めて経済が伸び盛りの新興諸国へ出かけて行ってもらいたいものです。今日のような経済のグローバル化が後退することはあり得ないでしょうから、人、もの、金が国境を越えていくボーダレス社会は一段と進むはずです。
関連キーワード